笑うタヌには福きたる

白血病でも毎日笑って暮らす、3児の母ちゃんの日常を綴ります。

5歳児の考える死生観とは。「わたし、もっと早く産まれたかった」

こんにちは。

 

相変わらず毎日こたつをいつ出すか悩んでいるタヌ子です。

 

書きたい事は山ほどあるんですが、今朝の次女とのやり取りが心にズキューンと残ったので、忘れないうちに書き残しておこうと思います。

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次女が突然言った 「わたしね、もっと早く産まれたかったの」

 

遅めの朝食をとっていた時に突然言われました。

 

「ねえママ。なんで私は一番最後に産まれたの?」

 

驚いて聞き返す私。

 

「どうしてそう思ったの?」

 

次女「わたしね、もっと早く産まれたかったの。」

 

なんと…そんなことを思っていたとは。

 

もともと子どもは最低でも3人と夫婦で決めていたので、長女が2歳を過ぎたあたりから、3人目をいつ出産するかを考え出しました。

 

最後の妊娠出産後は3歳まで自分の手元で育てたいと考えていた私。

(長男長女を保育園に入れた当時、離れたくないと一番泣いていたのは実は私です)

 

そして、既に保育園で大勢のお友達ができていた長男長女。私が退職したら、保育園に在籍できなくなる。

 

また、当時はビジネススクールでやりがいのある仕事に就いていた私は、退職の覚悟もなかなかできずにいました。

 

5歳児にも分かるようにありのままを説明

 

こう答えました。

  

パパやママが仕事や病気、いろんな理由がないと子どもは保育園に行けないんだよ。ママは、○○(次女)ちゃんが産まれたらお仕事やめるって決めてたの。○○(次女)ちゃんとたくさんお家にいたかったからね。でもそうなると、ネエネが保育園やめないといけなくなっちゃうでしょ。仲良くなったお友達と離れたら、辛いよね。ネエネが小学校に入るまで○○(次女)ちゃんにもうちょっと待っててねってお空にお願いしてたんだよ。

  

すると次女は 

「そうなんだ。でもさ、私だってママが大好きだったから、ニイニネエネより早く産まれて、ママと1番長い時間一緒にいたかったよ。お空でずるいなーって思ってたんだよ」

 

ママと1番長い時間一緒にいたかった…。

 

これって、私が入院していたことも少なからず影響しているんだろうか?と感じざるを得ませんでした。

 

 「3歳まで自分で育てたい」という希望は、白血病発症によってあっけなく崩れてしまったわけですから。

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 長女と次女。

 

話の流れが思わぬ展開へ

 

産まれる順番まで意見されるとは思わず、ついこんなことを言ってしまいました。

 

私「そっか、ごめんね早く産んであげられなくて。じゃあさ、次に産むときは一番最初に○○(次女)ちゃんを産むね。たくさんママといられるように。」

 

次女「え?次ってなあに?」

 

私「人間てね、死んじゃっても家族はまた家族で産まれてこれるってお話があるんだって。○○(次女)ちゃんも、産まれるまでお空にいたって言ってたでしょ?死んだらまたお空に戻って、また違う人間になって生まれ変われるんだって。でも家族はずっと繋がってるから、もし死んじゃってもいつか会えるんだって」

 

次女「そっか。死んだらお空に戻るんだね。そうだよね、○○(タヌ子の弟)もお空にいるもんね。私もいつかは死ぬの?いつ死ぬの?」

 

私「大丈夫、普通はおじいちゃんおばあちゃんになるまで死なないよ。○○(次女)ちゃんも、病気と事故に気をつけていれば、たくさん生きられるよ。長生きして、おばあちゃんになって、もし死んじゃっても家族とはまたいつか逢えるって思えば、死ぬときも怖くないかもしれないね。」

 

次女「そっか、そうなんだ!だったらいいね!分かった、じゃあ次は私が一番最初だよ。ニイニもネエネも私より絶対、後だからね(^^)」

 

と笑う次女の瞳から、涙がポロポロとこぼれていました。

 

笑いながら、涙を流していたのです。

 

 

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その様子を見て私は驚きを隠せず、「どうした?大丈夫?悲しくなっちゃった?」と聞くと、

 

 

「わかんない。わかんないけど涙が出るの。悲しくないよ。お目目さんがお風邪ひいてるのかもしれないね。でも大丈夫だよ、ほらもう止まった!」

と涙を必死に拭う次女。

 

どういう感情になったら、5歳の子どもが笑いながら涙を流すんだろうと、胸が締め付けられる思いでした。

 

 

純粋な子どもの質問にどう答える?子育ての難しさ

 

我が子をひとりの人間として見ています

 

自分の付属品でもなく、所有物でもない。

自分のお腹から出てきたけれど、全くの別人格で別の人生。

 

そしてそんなひとりの人間との子育て期間は、人生のほんの短い期間。

けれど本当に濃密で、幸せであたたかい時間。

 

親は我が子から

「成長という名の奇跡を間近で見せてもらい、感動という名の経験ギフトとしてもらっている」

と私は思います。

 

なので、子どもに対して私は全力でぶつかりたいし、全力でぶつかってほしい。

 

子どもの質問はその場しのぎ、子供騙しにせず、対等に話すように心がけています。

 

それは、性教育であったり、お金の事であったり、死生観であったり。

 子ども相手にそこまで話すなんて!と友人によく引かれたりしますが…。

 

長男長女に関しては

 

小さい頃から、生きていく上での素朴な疑問があるたびに母からリアルな答えを聞いて育った二人。

 

家庭の中で自分が1人の人間として認められていると感じながら成長したせいか、自立心が非常に強い子達だと思っています。

(毎年の担任教師との二者面談でよく言われます。自立心が強いせいで、困ったときも自分で解決しようと奮闘し、担任教師が心配するようです)

 

だが次女に関しては…

幼いながら

近親者の骨上げを三度も経験しているという、稀な5歳児。

(詳細は書き控えますが、私の弟の没後、立て続けに近親者を2人亡くしました。賛否両論あると思いますが、納棺式、通夜、葬儀、骨上げ、納骨まで全て子ども達に参加させました。)

 

普通の5歳児よりも、「死」に敏感な子なのかもしれない。

 

死に敏感な5歳児に、輪廻転生を説く事は親として配慮が足りなかったのだろうか?と少々考えさせられました。

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それでも、人は生まれてくるし、いつかは死んでいくもの。

 

この世に生まれたら、いつかは必ず死ぬという事は自然の摂理。

 

虫だって動物だって人間だって、皆平等に、いつかは死がやってくる。

 

よく、ヤンチャな男子が悪口感覚で「死ね!」とか軽く言いますよね。

 

深い意味がなく言っているとしても、深く考えてほしいと私は思います。 

 

以前、こんな事がありました。

 

長男が保育園児だったころ、クラスで一番の問題児君に言われた言葉。

 

「お前なんか、生まれてこなきゃよかったんだ!」

 

死ね!よりもある意味残酷な言葉です。同い年の子に、生まれてきたことを否定されたんですから。

 

長男は、あまりのショックで数日間私に言い出せず、後になって泣きながら打ち明けてくれました。

 

私は、

「産まれてこないほうがよかった子どもなんてこの世界に1人もいないよ。ママは○○(長男)ちゃんに逢いたくて逢いたくてたまらなかったし今までもこれからもずっと大好きだよ。でも、その子はなんでそんな悲しい言葉を知ってるんだろうね。その子が心配だね。」

と長男を優しく宥めました。

 

そしてこの件を担任の先生にお伝えしたら、先生もショックで泣き出してしまい。

 

やはり、同じ事を思ったようです。

 

その子が、親からそう言われて育ったんじゃないかと。

その子への対応は、保育園側にお任せしました。

 

感じ方、考え方は人それぞれ、家庭それぞれ。それでも、他人に死ね!と言わない人間になってほしいなと思います。

 

死生観のみならず、人の心に寄り添って思いやることを教えてあげたい。

 

それが、人生のほんの短い時間、成長のお手伝いをする親の役目なのかな、と。

 

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最後に

 

泣き笑いした次女ですが、その後は元気にオモチャで遊び、お昼にピザを5切れも平らげて、普段どおりの彼女です。笑

 

そして、こんな事を言い出しました。

 

「あのさ、さっきの話だけどさ、わたし次に産まれてくるときは、3人でお空でじゃんけんして決めようと思うんだ!じゃんけんで買ったら一番最初にママのお腹に入れるの。どうかな!」

 

小さな胸の内で、自分なりに納得のいく答えにたどり着いたようです。

 

なんとけなげで、純粋で、かわいいんだろう。

 

これだから、子どもって感動せずにはいられない。 

 

 

皆さんのご家庭はいかがですか?

 

もしお子さんに、どうして生まれてくるの?死んだらどうなるの?なんて突然聞かれたらどう答えますか?

 

これが正解!という答えはないかもしれません。

 

でも、そこに「あなたを愛している」という想いがあれば、きっと親心は伝わると私は信じています。

 

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遊園地のゾンビ屋敷に入った母が殺される!と本気で泣いていた次女。ゾンビ屋敷から戻った私はこの泣き顔を見てキュン死にしそうになりました。 

 

それでは今日はこの辺で!